仏壇の現代思考への順応

仏壇のイメージ

お仏壇、と聞くと大体の人は「中が金色でなにかいろいろ置いてあって観音扉でとにかく大きい」と簡単なイメージが思いつくのではないかと思われます。

昔は家の和室に仏間と設置場所を作り、そこに収めて仏具を並べ、毎日ご先祖様や故人を拝む、それが普通でした。

しかし、近年では少子化、核家族化、設置場所のない家、手狭で設置場所がない家などが多くなり、昔ながらのお仏壇を設置している家庭は少なくなりました。

特に、若い年代はどこかしらの宗教を信仰しているわけではなく、親がそうしていたからなんとなくお葬式はお寺に頼んで…という形で仏式法要をしたはいいものの、ご位牌ってどこに置けば?という人も少なくはないはずです。

洋式然としていて畳の部屋がない、和室があっても置くスペースがない、そういう家庭も多い傾向にあります。

増えている省スペースかつモダンな仏壇

そんな中、そういった問題を解決するために近年のお仏壇は省スペースかつモダンなものが増えています。

家具の上などにチョコン、と置けるくらいの小型化されたものから、上段半分程度まではお仏壇で、下は収納スペースになっているものまで、昔より多種多様です。

洋風の雰囲気を壊さず、かつご位牌を安置できる場所を確保できるよう、各仏具メーカーが切磋琢磨し販売されています。

ご位牌も天然石で作るものなど様々な形があり、それぞれの家の中の雰囲気に合わせたものを選ぶこともできます。

東日本大震災をきっかけに

これらが目覚しく多様化したのには訳があり、そのきっかけとなったのが東日本大震災でした。

多くの家が津波で流され、同時に仏壇や位牌も失うといった家庭がほとんどで、仮設住宅に置くには今までと同等のものは大きすぎるし狭すぎる。

仮設住宅を出たとしても、以前住んでいた家ほど広くはない、そういった事情を考慮した結果、省スペース化や収納付きなどといった多様化につながったのです。

多様化に伴い、若い人が持つ仏具のイメージにある「古臭い」を払拭した、現代的なデザインも数多く販売されています。

今の時代に合わない、古臭いしきたり、なくても問題はない、確かにそうとも言えますが、故人を偲ぶお気持ちがあるのなら、小さいものを設置して、ふと気がついた時に一瞬だけ意識を向ける、そっと手を合わせる、そんな時間があっても無駄ではないはずです。

古い考えではありますが、それが日本人の良いところでもあります。

なにかの機会があった時、各々の家に合うような仏具を探してみるのもよいでしょう。

出典:仏壇